中山間地域(豊平・廿日市・安芸高田・竹原・鈴張)の休耕田にて、まこもの栽培を行っています。これを加工し、女性目線で商品開発(お茶・入浴剤・まくら・アイピローなど)しました。それらの商品を、百貨店やインターネットなどで普及しています。
まこもファンを作るために年間8800円の会費をいただき、リターン製品にまこも枕やお茶を渡す仕組みです。
会員の方と一緒にまこもの農作業・加工・商品化を実施したり、お茶会・ワークショップなどを定期的に開催しています。中山間地域の課題に触れるきっかけになっており、参加者がまこもの魅力だけでなく、自然循環社会の必要性を学んでいます。
2014年にあった広島豪雨災害がきっかけです。故郷である広島の山々が崩れている状況にショックを受けました。その中で、田んぼが持つ保水力を調査した結果、ダムの保水量の2倍以上あることがわかりました。現在、中山間地域において休耕田が増えていることは、間接的に災害が起こりやすい環境を生み出している一因だと感じ、調査を進めていくうちに、保水力をあげる植物として、「まこも」が有効であることを知りました。
まこもは米作りより手間がかからず、水の管理だけで自然栽培(肥料・農薬が不要)が可能です。しかしながら、中山間地域は高齢者が多く働き手が減る一方です。まこもの様々な魅力を伝えることで都市部の人たちの意識を里山に向け、地域住民の方と一緒に休耕田を活用する、新しいモデルができる可能性を感じました。
全国の中山間地域は日本の面積の70%近くを占めながら、人口は約11%でありその大部分が高齢者です。耕作放棄地が増え、田んぼの担い手がこの先も減ってしまうことでしょう。空き家が増え、里山が荒れています。
近年、鳥獣被害対策のため、網で囲われた中に人が暮らすという里山の変化を見ていると、さまざまの問題が複合的に絡まっていることに気付きます。都市に住む生活者はあまりにも問題に無関心でいながら、里山の恵みだけを享受しています。都市の豊かな食生活を支えているのは、里山の田んぼで作られた米や野菜です。都市部に住む私たちが、里山の現状を知って危機感を持つ必要性を感じています。
まこも栽培や商品化を通じて、都市部の一般消費者が里山に興味を持ち、訪れるきっかけづくりをしています。現在の会員は、70名程度。作業やイベントには、毎回約10名前後の方が集まっています。
また、まこもの有効性・可能性を伝えることで、まこも栽培に関心を持ち、空き家を持っている方が、プロジェクトに参加してくれることが増えています。遠目に見ていた地域の高齢者の方々が声をかけてくれるようになり、一緒に作業したり、家の道具の修理を頼まれたりと、持ちつ持たれつの心地よい関係ができてきました。これにより、活動ができるエリアも県内5箇所になりました。地域内外の方と連携しながら、休耕田や空き家を有効活用する活動が広がりつつあります。
まこもを活用した、地域課題解決の新しい仕組みを広島から全国へ伝えていきたいと考えています。
そのため以下の2点を実施していく予定です。
まこもは古来より、神社のしめ縄やお酒の菰樽などに活用されるなど、私たちの身近に存在していました。まこもには歴史や文化が沢山宿っています。この魅力的な物語を、多くの人に伝えていきたいです。
現在、まこもプロジェクトでは、様々な商品を開発しています。まこもが持つ可能性は非常に多いのではないかと考えており、まこもの有効性をリサーチしながら、専門性の高い方と一緒に、新しい商品開発につなげます。
団体名 | まこもプロジェクト |
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代表者 | 千手 えり子 |
ホームページ | https://makomo.site/ |