平成27年4月に、地域おこし協力隊としてUターンした小西(現Reborn加計代表)は、中心市街地の活性化を任され、活動を開始しました。
しかし、高齢化問題、空き家問題、定住化問題など、多くの課題があり、3年間の任期ではとても解決しきれませんでした。
また、活動を進める中で、町の活性化は公共の力だけでは進めることが難しくなり、民間や住民の自発的な取り組みが重要であると実感しました。
これらの課題の解決には、行政、民間事業者、住民が一緒に取り組むことが不可欠だと考え、任期中に出会った地域の協力者とともに、Reborn加計を立ち上げました。
そして、就労対策、居住環境対策、空き家対策の3つの項目に絞って継続的な取り組みを行っています。
※構成: 事業者 6名、地元町議 1名 / 計7名
就労対策としては、加計中心市街地の賑わいを作り、既存商店の売上向上や新たな出店者の増加を目的に、月ヶ瀬公園での「Moon Cafe」や旧加計駅前での「お花見会」など、さまざまなイベントを実施しました。
人の手が入らなくなった山や川について、利用者が多いエリアを中心に草刈りや剪定を行い、地域のイメージアップや居住環境の改善を図っています。また、ストリートピアノの設置なども行い、地域に新しい魅力を加えています。
持ち主が活用できなくなった空き家を安価で譲ってもらい、リフォームを行った後に、地域に不足している賃貸物件として提供しています。また、歴史的・建築的に価値のある物件については、その価値を生かした活用を提案・仲介しています。
安芸太田町は広島県内で最も高齢化が進んでおり、出生者数が一桁台となるなど、深刻な少子高齢化が進んでいます。
町内には3000世帯5400人の人口に対して、1000件もの空き家が存在していますが、活用や除却には所有者にとって大きな負担がかかります。
また、これだけ多くの空き家があるにもかかわらず、リフォーム済みの物件は少なく、すぐに住める賃貸物件がほとんどないため、Uターンをはじめとした移住者の受け入れに大きな障害となっています。
※各イベントともに、地域外からの来場者は約7割程度
現在、活動における最大の課題は、何といっても活動資金の確保です。
収益を目的とした活動ではないとはいえ、すべてをメンバーの負担で進めていくと、持続可能な活動にはなりません。
また、メンバーの負担を軽減するために活動量を減らしてしまうと、すでに猶予のない町が先に持たなくなってしまいます。
そこで、自治体と相談しながら、活動資金を集める仕組みづくりを検討しています。(ふるさと納税の活用を含む)
ある程度の資金が確保できれば、中心市街地の空き地にグループホームや学生寮など、自治体が進めている施策で不足している施設を新設し、その収益を原資として、持続可能な活動を実現できるのではないかと考えています。
団体名 | Reborn加計 |
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代表者 | 小西俊二 |
取組期間 | 2019年6月から開始し、2023年のメンバー追加を経て 延べ5年 |
ホームページ | https://reborn-kake.com/ |