魅力ある取組の
更なる発展を目指して
広島県内の中山間地域にあるものを活かして
新しい価値の創造につなげる
子どもたちや地域の方々にものづくりに触れてもらうため、4年前から「DDD.Labo」というデジタルものづくり工房を府中市と連携して運営しています。普段はデジタル機器を体験できるワークショップを通じて、ものづくりや、府中市が力を入れているドローンの組立てなどを行い、興味を持ってもらえるような活動を行ってきました。
最近ではさらに踏み込んで、市内の小学校や施設(POMPOM)にて、3D-CADや3Dプリンターの仕組みを学ぶ出張3Dプリンター教室や、製造の流れや商品開発を教える「出前開発ラボ」を実施しています。
市内の小学校や施設で3D-CADや3Dプリンターを教える教室を何度か行ったところ、子どもたちから「こんな物を作りたい」「あんな物を作りたい」というさまざまなアイデアが出てきました。
目を輝かせた子どもたちに、実際にものづくりを体験させたいという思いから、子どもたちのアイデアを形にすることを始めました。将来的にはそれらのアイデアを発展させて商品化し、道の駅などで販売することで町おこしにつなげたいと考え、出前式の「商品開発ラボ」を府中市内の小学校で実施することを計画しました。
「ものづくりの町 府中」を掲げる広島県東部の府中市は、府中家具や府中味噌が有名であり、木工、鉄鋼、繊維、化学、電気など様々な産業がある製造業の町です。
しかし、府中市も人口減少と若者の流出が進み、製造業の担い手が減少しています。このままでは消滅可能性都市になってしまう可能性があるため、小学生という早い段階でものづくりに興味を持ってもらうことで、卒業後に府中の製造業に進む子どもたちが出てくることを期待しています。
単にものづくりに興味を持ってもらうだけでなく、3Dなど最新の技術を使ったものづくりを府中で展開してもらいたいと考えています。
府中市は製造業が盛んな町ですが、伝統的な製造の技術重視の傾向が強く、中小零細企業の多くは最新技術から遅れている状況です。
そのような企業の大半は、IT技術やDXの流れにうまく対応できておらず、デジタルに強い若い世代がラボをきっかけに育ち、地域に根付いてくれれば、府中の製造業も飛躍的に発展すると考えています。
中央の大学生をIターンで府中に呼び込むのは難しいかもしれませんが、小学生の頃から育て、将来Uターンして府中を担う若者を生み出せるのではないかと期待しています。
出前開発ラボ 延べ60名
Microbitプログラミング教室 延べ20名
3Dプリンターで(医療&福祉)自助具を作るイベント 20名
3Dペン体験イベント 延べ300名
鋳造体験イベント 延べ30名 など
ラボに通っている子どもたちの何人かが、大学を卒業したり企業で経験を積んで府中に戻ってきて、将来の府中を牽引する人材になってくれることをイメージしています。
エンジニアやプログラマーなど、現代の技術分野では、早い段階からデジタル技術に触れることで、いくらでもチャンスが巡ってきます。中山間地域の田舎だからと機会を失うのではなく、地方でも最先端の技術に触れることで、中央以上に面白い人材が生まれ続ける仕組みを作りたいと考えています。
府中市、府中商工会議所、府中市教育委員会、府中青年会議所、広島県ドローン協会
団体名 | DDD.Labo(スリーディーラボ) |
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代表者 | 山路大介 |
取組期間 | 2019年8月~2024年7月 延べ5年間 |
ホームページ | https://dddlabo.org/ |