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“やっぱり地域で育てたい”大崎海星高校魅力化プロジェクトの進化

未来のたね大賞
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2022年度 未来のたね賞
“やっぱり地域で育てたい”大崎海星高校魅力化プロジェクトの進化
一般社団法人まなびのみなと
大崎上島町

活動の内容

私たちが暮らす離島大崎上島町の県立大崎海星高校では、全国から広く生徒を募集し、地域ならではの学びを追求しています。地元出身のコーディネーターが学校と地域をつなぐ役目を果たし、地域の多様なヒト・モノ・コトを取り入れた”大崎上島学”の授業を先生や地域住民と一緒に設計することで、課題発見・解決型のプロジェクトの取り組みを増やしています。

また、地域おこし協力隊員制度を活用し、公営塾と教育寮を設置。外部人材を登用することで、先生や地元出身者だけでなく、様々な人材が生徒と関わる「ここでしか学ぶことのできない」教育を創っています。
2021年度より、県内各地でプロジェクトに取り組む高校生が集い、その原動力や学びをシェアする発表会“高校生マイプロジェクトアワード広島県Summit”を開催。
県内で活動する起業家や大学教授の方々にフィードバックをもらい、学校・地域を超えて同年代同士が対話する機会を創出しました。
発表会に向けて定期的なオンラインイベントも開催し、これまで私たちが大崎上島で積み上げてきた地域活動の知見を伝えつつ、地域プロジェクトに取り組む高校生を間接的に支援しています。

また、学校と地域協働を熱心に推進するネットワークを学校の枠を超えて広島県全域で構築することを目指し、教員・教育関係者を対象とした勉強会を2ヶ月に1度実施しています。

取組の写真
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活動をはじめた経緯

【活動をはじめた理由】

大崎海星高校が存続の危機に直面したためです。平成26年2月に県教育委員会から「今後の県立高校の在り方に係る基本計画」が発表され、平成29・30年の2年連続で全校生徒数が80名未満の高校は統廃合も含めた検討を行うということになりました。

当時の大崎海星高校の全校生徒数は67名。「このままでは、地域から唯一の高校がなくなる。」という危機感が高校や地域、自治体を動かし、大崎海星高校魅力化プロジェクトに着手。
高校を起点とした持続可能な町づくりがスタートしました。

そして、2021年度から私たちは、地域をフィールドにした高校生の学びを生徒募集の広報手段で終わらせることなく、その知見を大崎上島町から広島県全域に広めていくことを目指し、新たな活動を開始しました。
他の中山間地域とも手を取り合って、さらに魅力的な学びを追求するための新しい挑戦となります。

【活動をはじめるきっかけとなった地域課題】

急激な人口減少と少子高齢化です。大崎上島町は昭和初期には2万8千人程度の人口を有していましたが、現在はその4分の1以下の7千人程度。
高齢化率も県内で2位の46%となっています。
その中で、離島・中山間地域において地域の高校がなくなるということは、地域コミュニティの存続危機に直結します。
地域外の高校への通学は学生だけでなく家族にも送迎の負担を課し、いち家庭の転出にも繋がります。地域に残った高校で課題発見・解決のプロセス経験によって、その過程で地域の厳しさも優しさも体感できたら、地域に残る・将来Uターンで帰ってくる人材は必ず現れます。
彼ら彼女らは自分がそうしてもらったように、また次世代の高校生を応援してくれるでしょう。PJが始まってもうすぐ10年。大崎上島では、そんなサイクルが生まれ始めています。
しかしながら、高校魅力化の仕組みにより上記のような人口の社会減は防げたとしても、自然減は避けられません。
高齢化が進む中山間地域ではなおさらです。
人口減は、さらなる地域課題の表出に繋がります。
“高校生マイプロジェクト広島”を始動したきっかけは、地域をフィールドにした高校生のプロジェクト活動が、そこから得た学びを地域を超えて交換できる機会が、未来の地域課題にも対峙できる人材を育てると信じているからです。
高校生マイプロジェクトは、全ての社会課題に立ち向かうための、新しい学びのプラットフォームなのです。

活動により期待できる効果

自分自身の興味・関心を主体的なアクションに繋げられる若い年代を増やすこと、地域課題に対し自分なりの仮説を打ち出しプロジェクトを起こせる若い年代を増やすことは、今は表出していない多種多様な未来の地域課題にも対応できるコミュニティ醸成に繋がります。
地域課題がネガティブなものではなく、その実情と取組を学びたいと県内外から人が集まるきっかけとなり、交流人口・関係人口の創出に繋がる未来を描いています。

また、高校生の地域活動・発信が魅力的になればなるほど、その魅力発信をきっかけに中山間地域への移住・定住促進効果があると考えています。
大崎海星高校魅力化プロジェクトでは、島内での仕事に焦点を当てて高校生が取材し、冊子にまとめる「島の仕事図鑑」の取組が9年目を迎えました。都市部から地方へ移住する人が増える中、地方での働き方や暮らしの魅力を学生目線で伝える仕事図鑑のような企画は、これからも地域に魅力的な大人を集めるきっかけとなるはずです。
実際、外部からも注目されて、この取組は2020年に書籍化されています。

取組の写真
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今後のビジョン

“やっぱり地域で育てたい”

そんな意識が広がり、教育活動の範囲が学校から地域に染み出していく。子供の挑戦に、大人が当たり前に関わり応援できる。そして、応援された高校生が自分も応援したいと地域に帰ってくる。そんな地域がもっともっと増えていけばと願っています。
そのためにも、高校生マイプロジェクト広島の活動をより普及させていく必要があります。
広島県全体で、チャレンジする高校生のコミュニティ、意志ある先生のコミュニティ、応援する地域住民のコミュニティの3つのコミュニティをつくることで、広島独自の地域社会の担い手創出のプラットフォームをつくります。

今年度より高校の学習指導要領に新科目「総合的な探究の時間」が加わっています。
「自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え」ることが目標に掲げられていますが、高校生には自分だけの学びの種を見つけた興奮を共有し、共に励まし合う仲間が必要です。
中学生も大学生も、教員も私たち自身も、彼ら彼女らを支援し仲間となるきっかけの創出を続けたいと思います。
発表会の開催もオンライン開催からオフライン開催へ順次移行し、その舞台を年度ごとに地域キャラバン化していくことを想定しています。

人づくり・地域づくり・仲間づくりの三位一体の活動を目指します。

団体名 一般社団法人まなびのみなと
代表者 取釜宏行
ホームページ https://osakikaisei-miryokuka.com/
Instagram Instagram
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応援メッセージ
  • なる

    大崎上島は移住者がたくさんおられるようですね♪

    2022年11月29日 9:22 AM
  • 名無しさん

    高齢化が進んでいる中で,若者が自分たちの地元を大切に思っていることに感動しました。また,行動に移していることに衝撃を受けました。地域唯一の高校を守って,地域の活性化を目指して頑張って下さい。

    2022年11月29日 4:03 PM
  • えんちゃん

    応援します!

    2022年11月29日 5:54 PM
  • まき

    みらいに1票です。胸を張って自慢できる学びの島に期待です。

    2022年11月29日 6:46 PM
  • 華緒

    2022年11月29日 8:43 PM
  • まりりん

    少人数の島にある高校ということから、陸側の大人数の学校でカバーしにくいことを学んだ子供が、これから新しい時代を生むと思って応援してます。

    2022年11月29日 11:20 PM
  • める

    応援します!

    2022年11月30日 9:24 AM
  • チサト

    自分自身の興味・関心を主体的なアクションに繋げられる若者、地域課題に自分なりの仮説を打ち出しプロジェクトを起こせる若者を増やすこと、本当に実現していけたらと思います!我々も自分の持ち場で頑張ると共に、この取組を応援&注目しています!

    2022年11月30日 11:30 AM
  • こば

    これからも地域とともに!

    2022年11月30日 12:23 PM
  • まっち

    応援しています!!

    2022年11月30日 12:23 PM
  • 島のおっさん

    過疎化の進む離島に残る高校は地域に差し込む希望の光です。
    彼らが考える未来を支える地域でありたいですし、彼らの未来が安心して住める地域でありたいです。

    2022年11月30日 12:35 PM
  • 名無しさん

    生徒が溌溂として、良くがんばっていると思います!

    2022年11月30日 1:23 PM
  • めぐ

    今しかない若い時代を楽しく過ごしてほしいです。

    2022年11月30日 2:42 PM
  • 川レンジャ

    小規模化する高校のあるべき姿を示してくれています。大崎海星での取組が、これから更に小規模化する多くの学校に勇気を与えてくれます。

    2022年11月30日 9:17 PM
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